イガイガボン

出版の(株)iga

第18回クロコダイル朗読会・朗読舞踏

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第18回クロコダイル朗読会
「ワニの背中に字を並べる」にて
上演した朗読舞踏をご紹介します。
 
【舞踏】
十亀脩之介/ゴールデン鈴木
 
【朗読・誌】
阿賀猥
 
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『猫又猫七そして猫姫』
―岩木山縁起―


猫姫の悲しみ 猫七はどこに
愛しい猫七、貴方はどこに?
帰っておくれ、帰っておくれ
猫七猫七、私の猫七
猫又は言う 猫七など、猫七など
忘れなされ、忘れなされ、猫七など
稲穂は黄金に、輝き騒ぎ
今は9月、風さわやかな9月
天高く、空澄み渡る9月
なぜ猫七など!
猫七の悲しみ うるわしの姫を思いて
うるわしの姫のために
ただ泣き濡れしこの6月、この7月、この8月
そしてこの9月、むなしきはこの9月
とうとう秋になりました、猫姫、猫姫

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猫姫の笑い
猫姫は笑う、なぜか猫姫は笑う
ニンニンニンニンニ、ニンニンニンニンニ
なぜ笑う? なぜ笑う?
ハテハテ、ハテハテ、 ハテハテ、ハテハテ
なぜ笑う? なぜ笑う?
猫又は首を傾げる
猫又は万事構わず、吠えに吠えまくる
俺はエリート、俺はエリート
1日ネズミ7匹は、軽ーい捕り物
1日ネズミ8匹も、軽ーい捕り物
1日9匹、10匹、11匹、12匹、13匹、14匹
1日9匹、10匹、11匹、12匹、13匹、14匹
猫又は吠えに吠えまくる
猫七は泣く 俺らは馬鹿猫、しょうもない馬鹿猫
俺らは馬鹿猫、しょうもない馬鹿猫
生まれも素性も下の下の下、ゲのゲのゲ
下の下の下、下の下の下
猫又はまたまた、吠える
俺はエリート、俺はエリート
1日ネズミ8匹は、軽ーい捕り物
1日ネズミ9匹も、軽ーい捕り物
1日9匹、10匹、11匹、12匹、13匹、14匹
1日9匹、10匹、11匹、12匹、13匹、14匹
猫又は吠えに吠え、猫姫は笑い続ける
ニンニンニンニンニ、ニンニンニンニンニ

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猫山村の猫姫御殿、猫姫はネズミをお食事
1匹、2匹、3匹、4匹、5匹
6匹、7匹、8匹、9匹
ブクブクブクブク 猫姫は肥える
ブクブクブクブク 岩のように、山のように
猫姫は肥えに肥え太り
今は山、うるわしの猫姫山
猫町四丁目ドブ板通り
猫七はドブネズミを追う
飲まず、食わず、ただひたすらにドブネズミを追う
毎日、毎日、毎日、毎日、毎日 ……
毎日、毎日、毎日、毎日、ドブネズミを追う
やせ衰えて、今はもう紐のように、糸のように
ただホソホソと風に漂う
今は冬 猫姫山は、ただ吹雪
昨日も今日もただ吹雪
雪舞い狂い、風ひるがえる
その風は猫七か?  その雪は、猫姫か?

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『石』
 
わたしは道で白い石をひろった
なぜ?
なぜ白い石?
わたしはその石を抱いて
凍てつく道を通って
風の国へ帰った
風の国、誰も知らない風の国
わたしの石
風の中の私の石
わたしだけの白い石
わたしはその石を愛し
その石の中で眠り
その白い石のために泣いた
わたしは生きて行くことができなかった

 
 
 
 
 
 
 
 
 

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