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新刊『民主主義の穴 ―法然からトランプまで―』

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著者:阿賀猥
 
出版:(株)iga
販売:(株)星雲社
発行:2018年1月
判型:A5 207P
ISBN 978-4-434-24035-5
C0095 ¥1100E
 
定価1,100円+税


 
 

正義の穴、
 
理念の穴
 
感性の穴、
 
世界の穴
 
 
穴の中の民主主義


 
 
 
民主主義? 共産主義? そんなものに頓着するだろうか。
甘い甘い麻薬のように甘美なルーズベルトの民主主義、万人がとろけても彼はとろけない。

裏切られた果てに倒れた遺伝子学者ロザリンド、悪罵を受け撃沈した天才マンデヴィル・・・
彼らを抱き取ろうと時空を越えて翔ける法然と源智、傑作マンガもそえて送る世界の裏歴史。
 
 


 
 

もくじ

 

  1. 東尋坊からヒラリ
    ―神尾和寿さんのとても変な詩―
  2.  

  3. カランカランの貝の声
    ―シュピールラインとヤマトナデシコ―
  4.  

  5. ちゃらんぽらん幽霊
    ―W・バロウズと八百万の神―
  6.  

  7. あまりにも、あまりにも
    ―源智の悪人正機―
  8.  

  9. 嘘と嵯峨信之
    ―秘められた女性遍歴―
  10.  

  11. オーッ!アダム・スミス
    ―ずるいスミスと天才マンデヴィル―
  12.  

  13. トランプさん、こんにちわ!
    ―民主主義の穴―

 
 

 

 
 

 
 
 
 
 
 
 

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新刊『民主主義の穴』嵯峨信之と芥川龍之介

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現在制作中の新刊『民主主義の穴』から
嵯峨信之氏についての部分をご紹介いたします。
 
 
「嘘と嵯峨信之 ―秘められた女性遍歴―」


 

――好きよといって
ぼくの小さな肩にやさしく顔をしずめた
女は十六才、ぼくは十五才だった

その夜台風と大津波に襲われてなにもかも一瞬に消え失せてしまった
砂村の家も小さな恋も時のすべても

夜半三十九度の発熱にひとり耐えている
湖の上を
水鳥の群れが音もなく舞い下りはげしく羽搏いて舞い上がったりしている
どこかへフルートの音が消えていく

ラジオのスイッチを切る
不眠のままいつしか外が明るくなっている
七十年――白い水脈のように時の一すじがつづく

 
 
これは嵯峨信之氏の最後の詩集『小詩無辺』から。
十五歳と十六歳の嵐の一夜、見事だ。
結婚歴三回、華やかな氏の女性遍歴の初陣を垣間見る一編だ。
十五歳だから、まだ宮中放校処分の前、この彼女は宮崎の女性だろう。

まさにセンダンは双葉よりカンバシと期待したいところだが、その点では、ガックリくる。
女性遍歴どころか、「女性」を扱ったものさえこれ以外はゼロなのだ。

死の直前まで詩作成者としてもまた詩集出版社「詩学」の経営者としても辣腕をふるった方、
様々な逸話が沢山の方々に語られているが、今回は誰にも語られていない、
自身も決して漏らされることのなかった氏の女性遍歴の一コマを、書いておきたい。

というのもあまりにたびたびその話しをされたからだ。
書き残して欲しいということでもあったのではないか?

<中略>

二十一歳で当時は発足間もない文藝春秋社に入社、
菊池寛に従って若手作家の育成に驀進された。
「これからは宣伝の時代だ。ガンガン写真をとってまずお前たちを有名にしたい。」
菊池寛が、ある日カメラマンを引き連れてきて、こうのたまうと、芥川龍之介が興奮、
突然下駄のままで近くの松の木に、駆け上って「さあ、撮れ、今、俺をとれ!」 と叫んだ……。

<中略>

詩はどこをさまよい歩くのか
自分に帰るために、自分から遠ざかるために…」
    (詩集『開かれる日、閉ざされる日』)

 
 
福岡の詩人兼評論家の樋口伸子さんが「シャイな遅咲きの詩人」と題して嵯峨信之を論じた評の冒頭である。
ヨーロッパ翻訳ものを中心に書評にエッセイに健筆をふるう樋口伸子氏、
悠揚迫まらぬ穏やかな筆致のなかに、含羞の人、嵯峨信之の姿がほいっとあらわれ、それから怒ったようにそっぽを向く。

なぜそっぽを向くのか?
なぜ口をへの字に曲げて、一言も発しないのか?
照れているのか?「自分から遠ざか」りたいのか?
それだけではないと思う。そこにそのあたりに彼の秘密、彼が死守する秘密があったり、ではなかったか。


(2008年7月、樋口氏と。富津にて)

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新刊告知『魚野真美詩集 天牛蟲』

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詩誌『Lyric Jungle』を中心に、数々の詩篇を発表する
関西若手詩人、魚野真美による処女詩集。
厳選された35篇の作品は力強く、そして不穏な空気が漂っている。
 
 

『魚野真美詩集 天牛蟲』

 
 


 

肩をたたかれる
月が手招きする
しかし張り手が飛んでくる
頭打ちにされる
月が
鳩が
雨が
酒が
足が
私の身体を踏んづける
花は地面に刺さったまんま
やあ本日も晴天ナリ

 
     P.130「TOKYOタイムトラベラー」から

 
 


 
 
当初、タイトルは『夜の目撃者』だった。
しかし、イガ編集より
「この詩集のイメージは蟲である」と声が挙がり、
表紙も蟲を題材にする事となった。

蟲とは何か?
P.36「腐赤蟲」だ。
この詩篇では腐赤蟲は脇役であり、詩、そのものだ。
朧げな姿を見え隠れさせつつ、決して詩の中にはっきりと存在はしない。
しかし、腐赤蟲なくしてこの詩はなりたたないのだ。

実はP.50「螺旋」にも蟲という言葉が1度だけみられる。
著者は蟲になると。

いや著者が蟲になるとは限らない。
少なくとも誰が蟲になったかは描かれていないのだ。

著者の真意はわからない。
少なくとも、著者の近影をしる人間が
著者を蟲と思う事はまったくありえない。

蟲とはいったい?

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山岡遊主宰「詩の虚言朗読会」最終回を終えて

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2013年から開催されてきた、
山岡遊 主宰「詩の虚言朗読会」は
本年4月1日、第9回目をもって最終回となった。

分かりやすい詩、かなり砕けた詩編が中心。
ダイナミックな朗読で、毎回盛況、
自由奔放、にぎやかな展開で場内を沸かせた。
終演の理由は、山岡遊氏が故郷土佐の高知への帰還のため。

私は加藤温子さんの紹介で山岡氏を知った。
温子さん曰く、
「どういう場合も彼は正しい。彼は誠実だ。彼は間違わない」

私はそうは思わない。
山岡遊は、しょっちゅう間違え、
四六時中騙され、そして泣いてる。

つまり彼はいつも青春時代ってことだ。
飽きもせず、懲りもせず、青春時代ってことだ。

最終回で面白かったのは、
井川博年「ゴシップ歌謡曲」と
山岡遊のギター弾き語りで「ろくでなしのラブソング」の2編。
 


 
ゴシップ歌謡曲  井川博年

青江三奈は哀しい。いつ見ても同じ髪型。金粉や銀粉が光る不思議な髪。寝る時も首にガーゼを巻くというその心がけも哀し、

藤圭子は哀し。盲目の母がいるという。さすらい流れた幼い日々があるという。川端康成がテレビで見て、会いたいというので、鎌倉の川端邸で、肩たたきをしたという。その話もまた哀し。

こまどり姉妹は哀し。再起の望みのない病とか。疲れた厚化粧と,良ければよいほど目立つ着物と、「見る度に不快だ」という学生が多かったのも哀し。人情紙のごとし。浅草も哀し。

淡谷のり子も哀し。わが友Iがアルバイトで楽屋にコーヒーを届けると、女史が老眼鏡をかけ一人毛糸の編み物をしていたという。女史の手元の毛糸の色哀し。

都はるみも哀し。こども時から歌をうまく歌えぬと、おやつももられなかったという。うなり声と小節を出すのに何度も喉をつぶしたという。最上級の着物も哀し。

菅原ツヅ子も哀し。あの奇妙な節まわし。古賀政男の養女になっていたというのも哀し。菅原ツヅ子を養女にした古賀先生の孤独も哀し。

美空ひばりも哀し。奇抜な服装と、一筋の涙。天才は哀し。音符が読めないという話も哀し。自ら下手な作詞をするのがさらに哀し。足の痛みをこらえて舞台に立つ最後の日々の昼食は、ショーチューとチャーシューメンだったという。ああショーチューとチャーシューメン。

 


 
ろくでなしのラブソング  山岡遊

 


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イガイガ本ニュ-ス【新刊2冊のお知らせ】

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2017.4.1

■魚野真美・第一詩集『天牛蟲』(かみきりむし)

大阪の詩誌『Lyric Jungle』(編集:平居謙)で活躍中の若手詩人、魚野真美。
商都大坂を踏みしだいてダイナミックに開花している。
添付の挿し絵は詩篇「じん、じん、騒ぐ」から。
花が窓辺を飛び出し、ジンジン突き進んで行く……

首を吊った花
窓辺でかわいて
落ちる
・・・・中略・・・・
外へ
飛び出してゆき
飛び出してゆき
ゆきゆきて

じん、じん、
騒ぐ
     「じん、じん、騒ぐ」から

 
 
枯れた花までも元気、いいことではないか。

「大大阪純情飴雨アラレ」
「酩酊ユニバース」
「三角地帯に勇み立つ日まで」
等々
商都大阪の息吹が迫って圧巻。

 
 
 


 
 
■阿賀猥・エッセイ集『あまりにも、あまりにも』5月刊行予定

フーバー回顧録から

F・ルーズヴェルト

法然の高弟 源智

勢観房源智上人 知恩寺蔵




阿賀猥のエッセイ「詩学」連載のものから1編。
対談本『ドラゴン in the Sea』刊行後に開示された新資料で
日米開戦の裏事情を紹介する2編など。

たとえばフランクリン・ルーズヴェルト。
民主主義の旗手のようなもて方だが、実は彼は、
よほど以前から日米開戦を策謀してきた「殺人狂」とする
アメリカ31代大統領フーバー回顧録を紹介。
『ドラゴン in the Sea』上巻、真珠湾攻撃の裏事情を補強する。

ルーズベルトは稀なる美形。
人権論者の夫人のほかに数名の愛人がいた。
これは鎌倉仏教、法然にいう「内心と外相の不調」の典型的な例。
内心と外見は真逆のときが多い。
美男美女は危険ということか?

さほどの美男ではなかったが、
普遍的な正義を言い募ったヒトラーといい、
きれいごと、きれいなイデオロギーが席巻したのが20世紀。
世界中が正義やら良心やらに目覚めて走り出してしまった。
共産主義にしろナチスの思想にしろ良心にもとずいて、よき社会を目指したもの。
だがあまりにもの虐殺。
ソ連の虐殺被害者はナチス犠牲者の10倍以上にものぼる。
これをどう解釈すればいいのか?

このあたりもかの法然が有効だ。
一枚起請文「観念にあらず学問にあらず」と
正義、ないし善、良心など観念の一切を一刀両断に糾弾する法然思想。

戦後日本詩の情念の基幹でもある良心だが、
法然流にメスを入れざるをえないのではないか?
法然教理、普通に見れば、奇怪、不可思議にも見えるが、
今世紀おそらくは22世紀、23世紀へも直進、有効に稼動出来うる哲理かとも思われる。

あまりにもあまりにもの過激な教理に、口を閉じよと師を制する弟子たち、
「皆様、法然様のいうことは聞いてはいけません」と言い立てる者もいる。
「いや私は首を斬られてもいい、これだけは言っておきたい」と法然……
騒然とする中にただ一人進み出てしっかりと記録していく勢観房源智。

本稿では、若き法然高弟、源智にスポットをあて、源智の側から法然を探って行く。

最終回・虚言朗読会『背走する太鼓』告知

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ついに最終回を迎える詩の虚言朗読会。
最終テーマは
『背走する太鼓』
 


 
出演
阿賀猥
杉本真維子
山岡遊
X(謎の詩人?)

オープンマイク大歓迎!!
 


 
開催日時
2017年4月1日(土)
午後6時・開演

 
会費
2000円(1ドリンク付き)
 
 
会場
カフェ・ギャラリー・シャイン
ライブ会場としても40年の歴史を持つ、老舗カフェです。
 
〒330-0071
さいたま市浦和区上木崎1-9-20
Tel 048-833-1045


 
京浜東北線・与野駅
西口から左へ駅沿いに進むと、
レンガ造りの建物がございます。
「SHINE」の看板が目印です。
徒歩30秒ぐらいの距離です。
 
武蔵野線でお越しの際は「南浦和」から
京浜東北線(浦和・さいたま新都心・大宮方面)にお乗り換えください。


 
 
ご来場、心からお待ちしております!
 
 


連絡先 彩の国夢探偵団・山岡
(携帯)080-5060-2529
(自宅)048-822-2529

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