イガイガボン

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次回新刊本は3冊。

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次回新刊本は3冊。
内容はおおむね完成。表紙でもめている。

まずは詩集「ヤクザみたいに綺麗ね」の表紙。
ヤクザみたいに綺麗ね表紙案1

花は、ゴールデン・ピラミッドか?
いやひまわりの一種? 又はコスモスか?

撮影は軽井沢。
au携帯電話で撮影したが、写真データをPCに移せなかった。
付属ケーブルで移せるというので、買いにいったら在庫なし、取り寄せ。
auショップは多いが、決まって不親切。威張っている。

仕方なしにあちこち似た花をカメラで撮影した。
本のどこかに、この花の写真があればいいような気がしていたのだが、
余りに沢山送ったので、制作担当が表紙に使ってしまった。
実は、これはワイシャツの模様に使いたかった。

南太平洋、オーストラリア上空あたりだったか、
飛行機で同乗の男が、それはそれは見事なシャツを着ていた。
一人は白、総刺繍、繊細で実に見事な柄で、目が離せなかった。
もう一人は、花模様、黄花ではなかったが、美しかった。

男性は双方白髪。
顔つきが尋常ではなかった。
行儀が悪く、足を上に突き出していた。
マフィアの幹部か? とか思ってジロジロ眺めた。
それぞれに尋常ではない女性を同伴していた。
彼女たちがまた騒がしかった。

さて、
よく目をこらすと、花々の中に顔をつけた花が一輪ある。
もう1つの表紙案は、この花が主役。

第2案
ヤクザみたいに綺麗ね表紙案2

こちらの表紙は、以前に著者、阿賀が構想した案に少々手を加えたもの。

花はナデシコで、この花に顔を書き込んで切り絵にしたのは、絵画作家アヤラン。
原画は、ピンクの薄紙を背景に、白紙から切り抜いたこの奇妙な顔を貼り付けたもの。

制作時間5分とかからないが、自由が丘の「もみの木画廊」に出品。
定価3万とつけ、奥村真が購入した。ためつすがめつ眺めての購入。
奥村真とはこれが初対面だ。

本の構想は10数年前、
すぐ出版のつもりが、このタイトル「やくざ……」の文字、
また、内容が危険ということで、無期延期としていた。

今回もスタッフほか、関係者全員で点検したが、
タイトルについては、以下、吉田ゆき子氏の話にふと納得するものがあった。

「かなり酔っていたっしゃった時だったと思います。
何かのはずみに、吉原幸子先生が「私はヤクザだからね」とおっしゃったのを思い出しました。
それが何かとても印象的というか、忘れられません」

 
そういえば、彼女に似ている、よくよく似ている。
髪型もこういう短髪であったし。
そう思えば、奥村真にも似てはいないか?

奥村真といえば、福生の飲み屋でたまたま隣席に座ったヤクザに殺されてしまった。
いわばヤクザの被害者なのだが、かなり似ている。

どこか孤立している。なぜか集団に帰属出来ない。
それでも傲然としている……とか、一人で自信満々とかではなくて、
それで寂しくて、どこか神経まいってる……という風なところがある。

ただ、本編の主人公はやたら頑健な女性。
ニックネームがドラゴンZと言うのだから、
さびしそうなところは欠片も見えない……ちと変なタイトルと言えばそうだ。
だが彼女にも、どこかの隅っこに「ヤクザ」みたいなのが潜んでいるような気がするのだ。

話に出てきた奥村真には、
彼の生涯をたどって、詩編も解説入りで紹介したイガイガボン「ぬらり神」があるが、
最近「猩猩蠅」「繚乱の春はるかなりとも」の2冊が上梓された。
発行人は中井健人、みごとな編集である。
改めて奥村世界に浸っている。

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ぬらり神 奥村真と2つの詩集

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ぬらり神分類:詩集+朗読CD
著者:奥村真 福島泰樹
 
出版:(株)iga
販売:(株)星雲社
発行:2011年8月17日
判型:A5 77P CD5曲
ISBN978-4-434-15938-1
C0023 ¥1700E
 
定価1,700円+税


晩年は俳優としても活躍した、
奥村真の生涯を辿りながら、
2つの詩集としてまとめたCDブック。

短歌絶叫コンサートなど、
現代の傑出したボーカリストの一人である
福島泰樹が、ピアノを伴奏に自在に朗読する。

奥村の愛した北海道の景色も満載。
(撮影・中村公機)
詩集2作品とも、外見はぬらりひょん、
ひょうひょうたる風情だが、詩作の底には、
激動を生きた人物だけが持つ重厚と剛直が貫流、
堂々たる大河となって、読むものに充足感を与える。
 
 

ご感想

 
尾世川正明さまより


 
奥村さんは、私と一年違い、同時代の匂いを強く感じます。
「ぬらり神」は独自な言葉ですぐれた詩集だと思います。
福島さんの朗読は、はじめて耳にしますが、叫びはさすがに絶品で肉声の力、恐ろしさを感じます。
 
 
 
藤田晴央さまより


 
奥村さんとはほとんど付き合いらしいものはありませんでした。
ただ、1978年頃、清水昶さんと三人で井の頭公園でボートに乗ったとを記憶しています。
あまり話は弾まず、僕とはそれきりになってしまった、そんなふうな印象です。
ただそれだけの「袖の触れ合い」なのですが、亡くなられたということをこの本で知り、いささか波立つものを感じています。
福島泰樹さんの朗読、心にしみました。

「僕は奥村君への誤解を解きたいと思った」

僕は誤解というほど知らなかったのですが、やはりぼんやりと「誤解」していたのだと思います。
恥ずかしながら、奥村さんの詩の良さを、阿賀さんが編まれたこの本で初めて知りました。
「分別の盛り場」が好きです。対談も興味深く読みました。
 
 
 
平井弘之さまより


 
奥村真はあちらでほうぼう行って、さぞ自慢していることでしょう。
 
 
 
水嶋きょうこさまより


 
福島さんの朗読、驚きました。
雄大な厳しい自然、生と死が流転する神話的な世界、アイヌの言葉が呪文のように空間を広げ、すごい迫力でした。
ピアノの伴奏もあって美しかったです。
言葉、音楽が雪のようにどんどん降りつもっていきました。
 
 
 
神尾和寿さまより


 
いつのまにか元気のない時代に元気のない(?)私。
主体性の活力がよみがえって来ました。
「身柄請書」や「割愛」がとくに好きです。

P.S
大阪に向かう電車で読んでいたら、降りる駅をまちがえてしまいました。
何となく納得。
 
 
 
詩誌ガーネット・高階杞一さまよりさまより


 
本書は三年前に亡くなった奥村真の追悼集。
阿賀猥さんが中心になって編んでいる。
奥村真という詩人については、もちろん名前は知っているし、詩集も頂いて読んだことがあるような気がするが、ほとんど印象に残っていない。
阿賀さん言うところのフニャフニャでグニャグニャな詩風が、当時はよく理解できなかったのかもしれない。

本書の座談や追悼文を読んでいると、かなり特異な人であったらしく、また、酒場で騒いでいる人に注意したところ、逆ギレされ殴り殺されたという死に様も、残された身近な人たちに強烈な印象を残しているのだろう。
本書には福島泰樹さんによる朗読CDも収められている。
この朗読を聞いていると、目で読むよりもずっと奥村真の思いが伝わってくる。

総員、世界の名著に漬かっている
総員の眼玉は拡がっている
総員つつがなく妄想で着ぶくれし
総員ことごとく腹筋を鍛え
嫌煙権を主張し
(慶応四年、江戸はトウケイと改まり)
『はい』、という素直な心たちがいっせいに
『すいません』という反省の心たちがいっせいに
『おかげさま』という謙譲の心たちがいっせいに
『させていただく』という奉仕の心たちがいっせいに
『ありがとう』という感謝の心たちがいっせいに
蜂の巣穴を通声し
日照権を主張し
黒い、鳩を、ひなたへと飛ばしている
             「小菅の『なか』」より

 
 
 

もくじ

 
詩集 神の庭 もくじ 7


  1. 小菅の『なか』
  2. 新都庁から徒歩七分
  3. 身柄請書
  4. 神の庭


    1. バリアリーフ
    2. 水 ワッカ
    3. オホーツクの紙屑
    4. 猟場(イウォル)
    5. 神の庭(カムイ・ミムタル)
     
  5. 分別の盛り場

 


  1. 福島泰樹と曼荼羅
  2. 中村公機 略歴
  3. 奥村真 年譜
  4. 抜粋「失業者の高貴」 根石吉久
  5. 抜粋「猫々だより66」 奥村真

 
 
詩集 ぬらり もくじ 49


  1. かまいたち
  2. 『ア・ト・デ・ネ』『あ、そ』
  3. パラダイス
  4. わたしの生涯
  5. 割愛

 


  1. 奥村さんのぬらりひょん 雨宮慶子
  2. ぬらり神は行く
  3. 阿佐ヶ谷プチ奇・・・紀行 戸沢英土
  4. 奥村真と阿佐ヶ谷 阿賀猥

 
 

朗読CD 神の庭

 
朗読 福島泰樹
伴奏 永畑雅人


  1. 小菅の『なか』
  2. 新都庁から徒歩七分
  3. 身柄請書
  4. 神の庭
  5. バリアリーフ
    水 ワッカ
    オホーツクの紙屑
    猟場(イウォル)
    神の庭(カムイ・ミムタル)
  6. 分別の盛り場

 
 

著者紹介

 
奥村真


 
早稲田大学中退後、様々な仕事を転々としながら「かまいたち」「分別の盛り場」など、異色の詩集を残した。
そこはかとないユーモアの中に日常の苦さと悲哀を潜ませた長編詩は圧巻で他の追随を許さない。
晩年は詩作の傍ら、映画の名脇役としても活躍し、「カムイ外伝」「東京タワー」などに出演した。
 
 
福島泰樹


 
歌人。
中原中也、村山塊多、寺山修司などの詩を朗読、絶叫歌人の異名を持つ。
数多い奥村詩篇の中から峻烈な原始の世界を描いたものを抽出、「神の庭」と題して朗読する。
今回の福島泰樹は永畑雅人のピアノ伴奏と共に情熱を内に秘めた朗読になっている。
 
 
ぬらり神 奥村真と2つの詩集

 

 
 
 
 

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既刊本/関連本

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奥村真出版記念会

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IMG_2827[1]10月29日(土)日本出版クラブ会館にて、「ぬらり神」の出版記念会を開催しました。
 
 
 
 
 
 
 
生前の友人、詩人たちが一同に集まり、奥村氏とその詩行を偲びました。次々と披露されるエピソードからは、奥村氏の破天荒さと共に、友人たちに慕われていた様子がありありと伺われました。

 
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記念会のトリには、阿賀猥の朗読(もちろん奥村詩篇)と黒タイツ姿2人のダンス。

 
 
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朗読に絶妙にマッチした振り付けの奇抜さに、会場に静かな衝撃が……。

 
 

 
  
 
最後に、長年連れ添われた奥村氏のパートナーから
誠実な、心のこもった挨拶で出版記念会はしみじみと幕を閉じました。
 
 
ぬらり神・詳細ページ


 
 
 
 
  
 

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第17回クロコダイル朗読会「破局の渦、詩の海賊たち」に出演

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IMG_0034-editedre10月2日(日)渋谷クロコダイルの恒例の朗読会でイガメンバー4名による「ブラック・ドラゴン」と「ぬらり神」を公演しました。「ブラック・ドラゴン」は、古代の竜神衣装を参考に両方の耳の横に龍の絵をたてて、獅子舞のような黒いマントをつけた舞踏ダンサーが踊り、阿賀猥が地面に伏しながら詩をうなる。
 
 
 
 
 
IMG_0032-editedreつづく、「ぬらり神」は奥村真詩集からの朗読。現在、電子本の制作にあたっているイガメンバーで、(実は!)フラダンスの熟達者も颯爽と登場。暗黒舞踏とフラダンスのテイストが交わるというキマイラ的演出に会場は騒然となりました。
10月29日の奥村真詩集「ぬらり神」出版記念パーテイでも再演する予定なので乞うご期待!
  
 
 
 
 
 
 
 

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全国書店で絶賛発売中

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