
ギラリと海神に睨まれているようで、ぞくっと。
つい先頃まで
私、市川市行徳の野鳥観測所、界隈に居住。
鴨の大群を眺めておりました。
昨年鴨に再会をと参りましたら、
東京湾の方に鴨たちは行ってしまって
ここには戻らないと言われてガックリして帰って参りました。
イガイガ本の海神は、
いちいち地上に引っ張り上げたもの。
余計なこと、と海神本部は怒っていたかもしれない。
根本海神は全身に神の魅惑と謎とをまとって悠々とはい進む。
見事に美的な世界、見事。
以下、思潮社紹介文
海の彼方を幻視する
海神とは
長く欠落の、非在の謂い
喪失した風土のため像を結びがたいもの
そのま青な神域を臨めるだろうか
(「海神のいます処」)
東京湾東岸の風土に佇み、
歴史と記憶のヴィジョンを幾層にも重ねながら、
いつしかすべてが幻へと還っていく世界を描く。
本体2,500円+税
A5判上製・106頁
ISBN978-4-7837-3409-3
2014年5月刊