詩誌JO5という同人誌を御存知でしょうか。
女性5人で創刊、詩編を中心に、エッセイ、絵画、写真、討論を満載、たくさんのご好評をいただきながら、27号『テロと貧乏』をもって終刊いたしました。
その後、数多くの復刊の声を受け、JO5創刊者の1人、阿賀猥が発起人となり、JO5の流れを受け継ぐ出版社として、株式会社igaを設立しました。
igaは、詩書の他、様々な書籍を刊行、鋭い感性の創作者と斬新な企画によって、文化の一翼を担っていこうと考えています。
イガイガボン
運営:株式会社iga
代表者/業務責任者:阿賀猥
千葉本社
299-1621 千葉県富津市竹岡59-7
イガイガランド(夏季分室・6~10月)
377-1615 群馬県吾妻郡嬬恋村鎌原(藤原)1053-2717
TEL:043-967-3337
FAX:020-4666-3149
E-Mail:news【アットマーク】igaigabon.com
会社遍歴・詩誌JO5からigaへ

1984年
阿賀猥、栗本栄子ら女性5名による、詩誌JO5の1号「順列」を発刊。好評を博す。
定価300円。メンバー入れ替え制。詩編掲載を中心に、エッセイ、絵画、写真、討論を満載したB5版マガジン。都内中心に販売する。
1985年

JO5 2号『変声期』
当時67歳、メンバー中、最年長の村尾暉子さんの詩が脚光を浴びた。20年経った最近でも、村尾詩編について「この方の詩は覚えています。ピンクの表紙の…」と、いわれたりするが、それがこれ。

JO5 3号『アミル』
シュタイナー、神智学を特集。生物学の駒田克衛が参加、最新の科学情報も付加されて傑作とされた。
JO5制作スタッフとして駒田克衛が参加、以後、
絵画作家:谷敏行/水戸奈緒美/アヤラン
ミュージシャン:高橋芳一/小川てつオ
写真家:原口佳和/本多晃子/宮下美々
舞踏家:十亀脩之助/大橋可也/ゴールデン鈴木
詩人:中本道代/村尾暉子/渡辺那智子/浜江順子
など、数十名が参加。
年2回の詩誌JO5制作販売の他、毎春、もみの木画廊での絵画展、また、朗読舞踏公演を主催する。
1988年

JO5 8号『なまこ倶楽部』
テクノポップバンド、P-MODEL のキーボ-ド奏者高橋芳一も参加。
JO5は都内書店で販売するほか図書 館にも配布していたが、早大図書館にて「なまこ倶楽部」が抜き取られる事 件が続発。
追加して送付すること18回。18冊抜き取られたことになる。
早大側によると、JO5だけ、きちんとまとめて紐で綴じ込んでいたのに盗まれたという。
1990年
制作拠点を千葉県市川市から港区海岸2丁目ゆりかもめ線、エクセルシオール5階「岡姫堂」に移し、絵画展示場を常設。

JO5 12号『アーノルド』
アーノルドというのは、ゴキブリの名前。 遺伝子工学を一部加味した装丁。
大きく拡大したゴキブリを各所に配した ため、怖がる人もいた。ゴキブリ作画は アヤラン。この中の討論記事から作曲、全国公演す るロックグループも登場した。巻末の論文が好評の為、これ以降は常時、長文難解論文を掲載することになった。この号では「桶屋物語」。 前号掲載「ファシズムα」の続きでファ シズムを取り扱っている。
19993年

JO5 18号『怪鳥ジェーン』
3匹の怪鳥を全体に配して不気味な雰囲気だが、この不気味な怪鳥に注目、作曲した音楽家もいる。表紙に登場した怪鳥ジェーンは朝のイメージとかで、ピアノ曲のタイトル名は「朝」。画家、横尾忠則も愛読。これを読みながら踊ったとか。全体で3匹が登場、あと2匹がメアリとキャシー。全員女鳥。作画はアヤラン。もみの木画廊出品作から作成した。
1994年

JO5 20号『馬鹿の手口』
小川てつオ、和合亮一、村尾暉子が参加。表紙はじめ全体に配置した、こじまふさこの挿絵が評判を呼んだ。こじまはロックシンガー。営業担当の小川てつオが奮闘、広域に販売、評判を呼んでNHKテレビに何度も登場した。ロック情報コーナーに千葉県で活躍していた奇妙なロックグループ、「ブルトン・アプレゲール・ペケッレッツ」を取材、どことなく全体で馬鹿っぽい雰囲気になっている。「僕は馬鹿大学の馬鹿学生です。こんなに面白い本は生まれて始めて見ました」と電話がかかってきたりした。
2001年

JO5 27号『テロと貧乏』
制作スタッフ、また主要参加メンバーの海外絵画展はじめ、各自詩集賞の受賞が相次ぎ、多忙を極めたため、詩誌JO5は27号『テロと貧乏』をもって終刊。好評のため終刊後、増刷。
『テロと貧乏』は9・11事件を特集。
冒頭に9・11討論を掲載し、非常な好評を博して品不足。注文に在庫が追いつかず、フルスピードで増刷した。
郵便局の送付記録が一部紛失するトラブルが発生。
冒頭対談は『ドラゴン in the Sea 上巻』3章におおむねその骨子は共通するかと思われる。
2008年
JO5再刊希望者が急増。
これに応える形でJO5を単行本化させた形の対談本『ドラゴン』を思潮社と企画。戸沢英土、中本道代、阿賀猥の3名で準備を開始する。
2010年
阿賀猥と朗読舞踏をタイアップ共演した津軽三味線、吉田兄弟から共演CD制作の提案。吉田兄弟(弟)の吉田健一陣頭指揮で、若手津軽三味線グループ、疾風との朗読共演を録音。CDブック制作を本格始動。
同時に2009年に死亡した元JO5メンバー、奥村真の詩集をCDブックとして製作決定。歌人、福島泰樹の朗読参加を得て製作を開始した。
これより、これまでの詩誌制作にかわって、CDブックなど単行本の制作に取り組むため、株式会社igaを設立。
2011年

NEKOHIME(猫姫)阿賀猥 with 津軽三味線疾風
iga初の刊行本。
若手三味線奏者「疾風」と現代詩の「阿賀猥」が共演したCDブック。
各地の公演で喝采を博した5曲をCD収録するほか、作曲りや津軽三味線についての多様なエッセイをまとめている。

ぬらり神 奥村真と2つの詩集
igaの本で「イガイガボン」。イガイガボン・シリーズ第2弾。
晩年は俳優としても活躍した奥村真の生涯を辿りながら2つの詩集としてまとめたCDブック。短歌絶叫コンサートなど現代の傑出したボーカリストの一人である福島泰樹がピアノを伴奏に自在に朗読する。
奥村の愛した北海道の景色も満載。(撮影・中村公機)
詩集2作品とも、外見はぬらりひょん、ひょうひょうたる風情だが、詩作の底には激動を生きた人物だけが持つ重厚と剛直が貫流、堂々たる大河となって、読むものに充足感を与える。

ドラゴン in the Sea 上 阿賀猥×中本道代×戸沢英土
イガイガボン第3弾。
女性と蛇を巡る対談集の上巻。
海を支配するドラゴン、古代豊玉姫から現代市場経済の底に横たわる竜の論理まで議論は白熱、世界の裏に潜むもう一つの歴史を浮上させる。
「もの凄いおもしろさ、
あなたはニーチェを思わせる」
と梅原猛をうならせた傑作対談本。各対談者は、教科書や参考書には登場しない資料を紹介、また高名な著作ながら無視されてきた部分に注目、手に汗握る過激な論戦も加わって飽きさせない。
2012年

ドラゴン in the Sea 下 阿賀猥×戸沢英土
かの梅原猛を「ニーチェを思わせる」と感服させた対談本の下巻が遂に完成。
東西2500年にわたる学術書、奇書、教典に底流する「詩」を拾い出し、現代を追跡する。竜樹の『中論』アダム・スミス『国富論』が依拠したマウンドビルの『蜂の巣ブンブン…』法然の日本哲学。ロレンス『黙示録論』……それぞれの時代を牽引する数々の『詩』の隙間を蛇行して進む奇書の群れ。『サテューリコン』『一万一千本の鞭』『大菩薩峠』……これらが歴史の暗部を穿ち、世界の謎を解いていく。性愛の詩人が背後に抱え持つ世界を探り、奇書、名著の原典を豊富に引用、文明の暗部と脆弱をえぐり出す。

村尾輝子詩集『金の生まれる字』
詩誌JO5参加詩人、村尾暉子の詩集。「ドラゴン in the Sea」の熱烈愛読をきっかけに、詩集刊行を決意。
著者初の詩集。
詩誌JO5に多数の詩を掲載、多くの読者を魅了し続けてきた村尾詩篇を選出。
写真撮影は「鼓膜の内外」など、傑作詩集の作者、吉田ゆき子。
2014年

『ひとを千人 ―ドラゴン6章―』阿賀猥 戸澤英土
『ドラゴン in the Sea』を分冊小型化。
通勤時にも読みたいとの声に応え、手軽に持ち歩けるサイズに。
『ドラゴン』全7章を、章ごとに改編した新ドラゴンシリーズ。
タイトル『ひとを千人』は、親鸞の言葉。
「たとへば、ひとを千人ころしてんや、しからば往生は一定すべし……」
千人殺してみろ、そうすれば、極楽往生できるだろう。
歎異抄十三条の一説、この言葉の真意とは?
前回、『ドラゴン in the Sea』では省略した箇所を大幅に改編。
悪人正機説をメインテーマに、スリリングで気の抜けない展開。
2015年

『ヤクザみたいに綺麗ね』AgaY
乱暴狼藉ドラゴン嬢が意中の彼を取り戻す。
仰天ラブ・ストーリー!受験戦争に打ち勝ち、就職戦線を突破、ビジネスサバイバルを一騎当千する、そんな彼女が打ち勝てない、それは・・・結婚。
激しく吠え立て、猪突猛進する彼女を人は「ドラゴンZ」と呼ぶ。
ドラゴンZに結婚の勝機はあるか?!