著者:阿賀猥
出版:(株)iga
販売:(株)星雲社
発行:2018年1月
判型:A5 207P
ISBN 978-4-434-24035-5
C0095 ¥1100E
定価1,100円+税
正義の穴、
理念の穴
感性の穴、
世界の穴
穴の中の民主主義
民主主義? 共産主義? そんなものに頓着するだろうか。
甘い甘い麻薬のように甘美なルーズベルトの民主主義、万人がとろけても彼はとろけない。
裏切られた果てに倒れた遺伝子学者ロザリンド、悪罵を受け撃沈した天才マンデヴィル・・・
彼らを抱き取ろうと時空を越えて翔ける法然と源智、傑作マンガもそえて送る世界の裏歴史。
S・Kさま
法然と親鸞の「悪人がまっさきに極楽にゆく。ましてや善人は」という思想の面白さ。
文体とても読みやすく、通勤電車で他の乗客が「いったいどんな本を読んでいるのだろう」と不思議な視線。
ひとりで読むのはもったいないので、友人に貸出中。
日原正彦さま
まことに痛快、これほど面白い書は最近読んだことがない。
ええ、そうだったのかと目から鱗のことが次から次へと書かれていて爽快に溜飲が下がる書。
T・Aさま
法然を軸に据え展開する穴の深さと拡がりに圧倒される。
常日頃イガイガする善が、ボンと音を立て弾き飛ばされる
真性悪の爽快さ、明快さ。本質のすごみ。
T・Iさま
もしバロウズが生きていたらトランプ大統領を熱烈に支持し、熱烈ゆえに破壊行為に及んでいたかもしれない、そんなイメージを持った。
バロウズの言葉の数々、血と肉の心の闇、そこにはバタイユの横顔とともに、”何か、聖なるもの”その非在の実在が浮かび上がる。
穴に落ちたのはツァラトゥストラの方なのでは?
J・Yさま
独特な装幀と思いながら頁を開くと、活字の大きさがとても読み易い。
30年前頃「四季」にいらした嵯峨信之さんを懐かしく思い出した。
著者の嵯峨さんへの(同志的な)愛を感じた。
Y・Yさま
法然の話に惹かれた。以前から「善人なほもて……」が不思議だったが、善人と悪人の設定がああであれば、なるほど、と。
改心すれば悪人の方がより良いものなのか?と誤解していた。
K・Kさま
大いに痛快。拙詩集に対するご批評を冒頭に掲載していただき、誠に光栄。
ご感想、誠にありがとうございます!!!
-
- 東尋坊からヒラリ
―神尾和寿さんのとても変な詩―
- 東尋坊からヒラリ
-
- カランカランの貝の声
―シュピールラインとヤマトナデシコ―
- カランカランの貝の声
-
- ちゃらんぽらん幽霊
―W・バロウズと八百万の神―
- ちゃらんぽらん幽霊
-
- あまりにも、あまりにも
―源智の悪人正機―
- あまりにも、あまりにも
-
- 嘘と嵯峨信之
―秘められた女性遍歴―
- 嘘と嵯峨信之
-
- オーッ!アダム・スミス
―ずるいスミスと天才マンデヴィル―
- オーッ!アダム・スミス
- トランプさん、こんにちわ!
―民主主義の穴―
K・Tさま
最初に神尾和寿の名があり、驚いた。
これは『アオキ』の書評なのだ。読んでいたはずなのに、忘れていた。
嵯峨信之の女性遍歴など、意外だった。
「ちゃらんぽらん幽霊」や「トランプさん、こんにちわ!」なども痛快。
まさに怪書と呼ぶにふさわしい書。
H・Kさま
著者が日本仏教に深い造詣を有していると実感した。
最終章「トランプさん、こんにちわ!」を拝読し、表題「民主主義の穴」の意味が、欧米から見たマイノリティ的存在であることが分かった。
T・Nさま
民主主義と言うヌエ的な言葉の持つ意味を探る一点突破の契機を与えられたことに感謝。
挿絵から黒テント「阿部定の犬」、通読後は芥川「蜘蛛の糸」を想起した。
A・Sさま
「死は生命の”本業の結果”」うーん!
今は本業の結果に向かっているのか。
私も「詩学」出身で、嵯峨さんの女性遍歴もおもしろく読み楽しんだ。
M・Sさま
善悪についての考察、もやもやとした自分の頭の中を交通整理して貰った。
S・Oさま
朝日新聞に発禁宣告された本書。素晴らしい発禁本だった。
民主主義の何たるか、悪人正機説の真相、穴の住人の末路……
詩の難解性を「嘘」のせいだと看破した恐るべき慧眼。
そうだったのか、と目から鱗が剥がれおちた思いがした。
民主主義に関する論考、人間の業の腑分け、正鵠を得た分析だった。
分析方法にデペイズマンの技法を採用したが功を奏した一因か。
M・Mさま
博覧強記を下地として論点の明快さ、面白さにひかれながら読んだ。
「不真面目さ」のところでは私も歌に詠んだので興味深かった。
M・Mさま
トランプ大統領の考察はユニークで、おおっこんな見方があったのか!と目からウロコもんだった。
著者の視点はいろいろな「穴」がいっぱいの3D世界(この世)を攻略するためのヒントを与えてくれる。
M・Fさま
悪人正機。一体、この悪人とは何か。
人間の本性は大なり小なり悪だが、イイ人間ぶるのが善人であり、正直に晒すのが悪人とするならば、悪人の方がまし。というのが著者の思想か。
子供に偽善ワクチンを注射するのが教育だが、社会は悪だらけ。
「英国には”悪人”はいない」と見事に喝破している。
最終章は詩だ。これこそ新しい詩。
ここに至るまでの文はすべて、この詩のための長い助走だった!
つまり、本著は、詩である。
数々のご感想、誠にありがとうございました!!!